テスラの最新型 Roadster が、ついに姿を現した。

発表会を見終えて、最初に感じたのは「これはものすごく速い車だ」ということではなかった。

それよりも――子どもの頃に想像していた未来が、ついに本当に現れた、ということだった。

この車は静止状態から 60 mph まで1秒未満で加速できる。強力な吸引力で路面に張りつき、逆さまのまま走ることさえできる。さらに SpaceX の技術コンセプトを取り入れた推進システムによって、車が本当に地面を離れ、空中で姿勢を変え、再び着地する。

編集画像:ランプを離れて空中にあり、スラスターを噴射するTesla Roadster
発表会のデモでランプを離れ、空中で姿勢を変えるRoadster。映像キャプチャ:Tesla Roadster Event(Tesla / YouTube)。

『Back to the Future』の世界は、かつて映画の中にしかなかった。

今、それが映画だけの話ではなくなり始めている。

興味深いのは、テクノロジーがかつてない速さで複雑になっていく一方で、人間の生活はまるで逆方向に進んでいるように見えることだ。

近年の知能テストの点数が低下していることを研究が示す中、人々は、より速く、より簡単で、より参加しやすく、深く考えたり長く鍛錬したりしなくてもよい活動を、ますます作るようになっている。スポーツも同じだ。ルールはますます簡単になり、刺激はますます早く得られる。その一方で、忍耐、規律、技術、そして長い時間をかけた鍛錬は、むしろ珍しいものになっている。

では、ひとつの疑問が生まれる。

「そんな未来に、柔道はまだ存在するのだろうか。」

私は、答えは間違いなく――ある、と思う。

なぜなら、どんな時代にも「もっと簡単でいい」という考えだけでは満足しない人間が必ず現れるからだ。

嘉納治五郎は100年以上前、柔術を再構成して柔道を生み出した。彼が考えていたのは、単なる競技ではない。身体、教育、規律、そして思考を通して、どうすれば人間をより良くできるか、ということだった。

イーロン・マスクがしていることはまったく違う。しかし、一つだけよく似ているところがある。

彼らはどちらも、「世界とはもともとこういうものだ」という答えを受け入れない。

他の人が「なぜ、そんなことをする必要があるのか?」と問うとき、彼らが考えるのはこうだ。

「なぜ、できない?」

しかし、未来が必要としているものは、もっと簡単なものではないのかもしれない。

必要なのは、まだ考えることをやめず、練習し、失敗し、また立ち上がり、最後には、かつて想像の中にしか存在しなかったものを現実に変える人たちだ。

人類に嘉納治五郎のような人が存在し続け、そしてイーロン・マスクのように、不可能を可能に変えようとする狂気を持った人が存在し続ける限り、柔道は消えない。

未来に必要なのは、柔道とイーロン・マスクだけだ。

発表会の映像

Tesla公式チャンネルによるRoadster発表会のライブ配信。ランプのデモは約6:03から始まる。

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