柔道のイベントは、必ずしも試合だけを中心に組み立てられる必要はない。全日本柔道連盟は、2026年度「道場わっしょい!in 愛媛」を11月28日から29日まで愛媛県武道館で開催すると発表した。子ども、保護者、そして道場の仲間たちが、いつもと少し違う形で柔道の魅力を味わうための企画である。
テーマは「仲間との絆」「柔道の本質」「道場の発展」。勝敗が前面に出る一般的な大会とは異なり、道場わっしょい!は参加することそのもの、チームで動く楽しさ、そして日常の道場文化を重視している。
全柔連の案内によると、参加者が取り組むのは通常の試合だけではない。チームで競う種目には、受け身、礼法、寝技補強レースなどに加え、2025年の愛媛大会で行われたゲーム形式や親子ペアレースのような種目も含まれ、先鋒から大将までそれぞれ異なる種目を担当する。ふだんは基本や準備として扱われがちなことが、このイベントでは得点の要素になる。
全柔連は、こうした形式によって初心者や未経験者にも活躍の場が生まれると説明している。子どもの柔道では、どうしても経験豊富な選手や勝てる選手に注目が集まりやすい。道場わっしょい!は、受け身が上手、礼法がきれい、一生懸命に取り組んでいる、といった点でもチームに貢献できる舞台をつくろうとしている。
開催は2日間で、初日は柔道教室、2日目は大会。どちらか一方だけの参加もできる。
試合の価値を否定するものではない。柔道が本来、試合だけではないことを思い出させてくれる。子どもたちが道場で学ぶのは、勝ち方だけではない。自分の身を守ること、相手を敬うこと、仲間と協力すること、自分の居場所を見つけることも含まれている。
保護者にとっても、こうした企画には大きな意味がある。受け身や礼法、日々の積み重ねが主役になることで、柔道は競技であると同時に、家族と道場が一緒に参加できる文化やコミュニティにもなる。
この形式は、現場の道場にも実践的な問いを投げかけている。もっと多くの子どもに長く柔道を続けてもらうには、道場のイベントは試合だけでよいのか、という問いである。2026年度は福岡(9月19〜20日)、石川(10月31日〜11月1日)、宮崎(11月14〜15日)、愛媛(11月28〜29日)の4か所で開催され、愛媛では前回2025年9月13〜14日に行われた。



