オリンピック柔道王者の阿部一二三と阿部詩はこの夏、「米国3カ年キャンプ」の2年目を実施した。2028年ロサンゼルス五輪を見据え、同じ地、同じ夏に3年連続でカリフォルニア合宿を行う計画で、今年は7月上旬に12日間の合宿に臨んだ。

映像:「ロサンゼルス合宿5日間に密着しました!」(阿部一二三公式チャンネル、2026年7月12日公開)——兄妹の2年目の合宿に密着した映像。 YouTubeで見る

本番への準備は第2段階へ

今年の合宿は昨年より長く、より実践的になった。昨年の初合宿は8泊10日で体を慣らすことを重視。今回は10泊12日で、昨年に「時差ボケの解消に8日かかった」実績から2日延長した。兄妹は好調で、詩は6月19日にグランドスラム・ウランバートル大会、一二三は6月26日にグランプリ青島大会をともに優勝し、兄は試合から1週間とたたず7月1日に渡米した。

環境も変わった。今年は初めて白い道着で黄色い畳に立ち、柔道トレーニングを実施。昨年は練習場が見つからず断念していた。一二三は普段あまり一緒に練習しない妹に助言を送り、「一緒にやることはあまりないので、こういうタイミングで気になる部分があればアドバイスするくらい」と語った。

2人の坂道ラントレも進化した。全長210メートル、高低差30メートルの丘で、一二三は前年と同じ10本を走破し、走行時間を60分から45分に短縮。昨年5本でギブアップした詩は、今年は目標を超える6本を完走し、「最後まで諦めず取り組んだ人が勝つ。自分に勝たないと始まらない」と自分に打ち勝った。

3年間のデータを、1日のために

合宿は味の素のコンディショニングサポート活動「ビクトリープロジェクト(VP)」が21年から個別支援し、同社の提案で実現。管理栄養士と調理師が同行し、日本食を提供する。今年は試合前日の計量後に摂取する「回復食」の新メニューのテストも実施した。

2人は合宿中、一軒家を貸し切って生活を共にした。3度目の五輪でV3を狙う一二三は「ロス五輪で2人で優勝が目標」。王座奪還を目指す詩は「4年前からこんなに五輪へ準備している選手はいない。2年後みんなでつかみ取る」と誓った。

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